静

しずか

吉野山で義経と別れてから、静は鎌倉に送られた。頼朝から鶴ケ岡八幡宮で舞えと命じられた。静は辞退したが聞き入れられず、舞台にたった。この時、静は義経の子を妊っていた。

「よしの山峰のしら雪踏みわけて入りにし人のあとぞ恋しき」

権力への媚も恐れもなかった。頼朝は激怒したが、政子はしきりになだめた。政子にもまた激しい恋の思い出があったのである。